『悪人』観ました

モントリオール映画祭にて、
ふかっちゃん（深津絵里）が最優秀女優賞を取ったことで有名な、
映画『悪人』を観ました。

リネンは、ダメな妻夫木が好きです。
『ウォーターボーイズ』の弱い妻夫木、
『パコと魔法の絵本』の情けない妻夫木、
『ザ・マジックアワー』のテンパリ妻夫木なんかが好きです。
イケメン俳優なんだから、さわやかでかっこいい役をやらせりゃいいだろう、
みたいなのはＮＧです。つまんない。分かってない。

あと、妻夫木の泣いてる顔が好きです。
泣いてる顔がかわいくて、滑稽な役がけっこう似合う・・・という点で、
ジム・キャリーやチャウ・シンチーにも通じる、極上の喜劇俳優だと思っていたのです。


いや、しかし今回のは・・・！！


「ダメだけど憎めない」「ダメだけどそこがかわいい」とかゆーレベルを、
はるかに超えてるし！
本気でダメ！　シリアスにダメ！
祐一（妻夫木演じる主人公）の抱える閉塞感が、ひりひりと伝わってきて、
「あぁ・・・ダメだ・・・」と、暗い気持ちにさせられます。

クランクアップの日には、
「僕は妻夫木だー！　自由だー！！」って思った、と言いますから、
演じてる本人の閉塞感たるや、そうとうのもんだったでしょう。


妻夫木、すごい。


この、素人オーディション出身の、かわいい顔したアイドル俳優は、
もしかして結構な名優なのではあるまいか。
いや絶対そうだ。リネンは最初から分かってた（本当か）。
この人はたぶん、世間で思われてるより、ずっと硬派な役者さんです。
若手・実力派・イケメン俳優です。


とは言え、とりあえず中和剤として、
『69-sixty nine-』のDVDで、バカで明るい男子高校生の妻夫木を、
補給させて下さい・・・


あと、すごい関係ないんですが、
リネンは妻夫木のことを、生粋の福岡県人だと思っていたのだけど、
実は、中学から横浜だったんですねぇ。
浜っ子だったんだ。