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久しぶり、アルガス! [ゲームのイケメン]

実家の棚から『ファイナルファンタジータクティクス』を発掘してきて、プレイしております。
(もちろん、プレイステーション版。15年も前のソフトです)

FFTと言えば、やっぱりアルガスですよねっ!!
ウザい・非道い・あつかましい、三拍子揃った名選手です。
ちょっとググっただけでも、
「家畜王アルガス」「FFT屈指のDQNキャラ」「アル下衆」などと散々な言われよう。
挙句「アルガスに色々な方法で制裁を加えてみた【メテオもあるよ】」なんて動画まである始末。

いや~、愛されてるねッ!
FFT発売時、高校生だったリネンも、ご多分にもれずアルガスを罵り倒したものでした。


…が…
三十路を過ぎて、久しぶりにアルガスを見てみると、少しばかり見え方が違っていたのです。
ズバリ「なんか可哀そうな男だな」と。

いちばんの疑問は、
「なんでアルガス、こんなに平民を“憎んで”いるの?」ということ。

物語の時代背景(いつだろう?)を考慮に入れても、あんまりな発言に、あんまりな行動。
以前は正直、ストーリーを盛り上げるためだけにウザさを特化した、
かませ犬発言に過ぎないと思っていました。
でも、それにしては、なんか謎の悲壮感が見え隠れするというか…
平民を“見下す”のならともかく、あんなに激しく“憎む”のは何故?


(『ベルサイユのばら』によれば)スウェーデン貴族のフェルゼン伯は、
愛するマリー・アントワネットを革命で失った悲しみから、
民衆を憎む、心冷たい暴君となってしまったとか。
もしかしたらアルガスにも、何かあったのかも知れません。

そもそもアルガスの家が没落したのは、アルガスのじいさんが、
五十年戦争で敵方に捕まったとき仲間を売った(という噂が立った。真偽は微妙に不明)から。
幼いアルガスは、見たはずです。
それまで慕ってくれていた人々の、異様なまでの手のひら返しを。
苦労する自分の父を、涙する自分の母を見て、育ったはずです。

「自業自得のじいさんはともかく、なんで両親やオレまで蔑まれるんだ!
 平民なんて、平時はオレたち貴族に守られて暮らしてたクセに!
 大貴族なのに大貴族らしくしなかった、じいさんが憎い…
 ペコペコしてたくせに手のひらを返した、平民どもが憎い…」

こうしたアルガスの心情は、褒められたものではないにしても、
傷つきやすい平凡な若者としては、仕方がなかったのかも知れません。


じゃあ、アルガスは、どうすればよかったのでしょうか。


①割り切る。

「じいさんは、勇敢な貴族としての役目を果たせなかった。
 オレはそうはならないようにしよう。貧乏貴族でも清廉潔白に生きよう」
そう思うことができたなら、アルガスの人生はもう少しラクになっていたかも。


②迎合する。

もともと平民ギライなのだとしても、アルガスはディリータを目の敵にしすぎです。
超名門貴族のベオルブ家が、ゆくゆくは末弟の片腕に…と育てているのだから、
「ひょっとして、見どころのある平民なのかも?」と思って欲しかったです。
せめて「ベオルブ家が身内扱いしてるし…一応、それなりに接しておくか…」とか。

いずれにしてもディリータは、いつか身分の壁にぶち当たっていたことでしょう。
それでも、アルガスとディリータがああまで露骨に反発していなければ、
雪の砦での戦いも、あそこまで過激な展開にならなかったんじゃ…と思えてなりません。


③覚醒する。

どうせ世の中を恨むのなら、立身出世とかお家再興とか小物くさいこと言ってないで、
「オレが新世界の王になる!」くらいまで振り切ってしまえばよかったのです。
実際にそれをやったのはディリータでしたが。


④髪型を変える。

序盤のヒール役なのに、七三だったばっかりに完全にネタキャラ扱い。



ま、そうは言ったところで、アルガスはあれでこそアルガス
アルガスがあんなヤツだったからこそ、英雄王ディリータは生まれたのだし、
「家畜に神はいない!」という名台詞は、ユーザーの心に深く刻まれたのです。

映画なら、助演男優賞モノの怪演と言えましょうね。
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