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エロス+タナトス=ヴァンパイア [銀幕(これまた古い)のイケメン]

一応キリスト教圏であるアメリカでも、反キリスト的な闇の王に美を見出す人はいるようです。
というわけで、映画『インタビュー ウィズ ヴァンパイア』(1994年 ニール・ジョーダン監督)のDVDを買いました。980円で(!)。

だいたい、トム・クルーズとブラッド・ピットが同時に見られるというだけでもお得なのに、揃いも揃って吸血鬼の格好をしてるわけですよ。
青白い肌をして、上等な時代物の服を着て、ワイルドbutノーブルな牙を生やしているのです。
ヴァンパイアに吸引されるまでもなく、全血液が鼻孔から噴出しそうでございますよ。
思うに、ねこみみに「萌え~」と感じる人がいるのですから、キバに「萌え~」な人というのも意外にマジョリティなのではないでしょうか。
加えて、どことなく同性愛的なトム・クルーズ&ブラピの関係と言い、ロリータ的なブラピ&幼少キルスティン・ダンストの関係と言い、女のコがキャーキャー言いそうな要素が満載なのです。
それもそのはず、原作&脚本はアン・ライスという女性の仕事だそうです。

それにしても、女子はダークサイドなイケメンに惹かれがちです。
さわやかで健全な好青年のほうがどー考えても良いに決まってるのに、こと空想の中においては、知的で高貴だけど背徳的で高圧的で冷酷な、邪悪系キャラが人気を得たりするのですな。
この映画に関して言えば、吸血鬼の食事風景が、殺人場面なのにエロティックだからでしょうか。
ユング心理学によれば、人類共通のイメージであるグレートマザー(太母)像には、育むものと呑み込むもの、という二面性があるのだとか。我々が男性(特にイケメン)に対して、自分を美しく生かすものと美しく死なせるもののふたつを求めているのだとしたら、そこらへんに関係があるのかも知れません(かしこそうなこと言った)。
そういえばラストシーンで、赤いオープンカーに乗って夜の金門橋を飛ばす吸血鬼の笑顔は、さわやかさと邪悪さがほどよく同居していて見事でしたわ。

ちなみにこの映画の吹き替えですが、
レスタト(トム・クルーズ)役に「弾幕薄いぞ、砲撃手は何してる!!」って感じの鈴置洋孝、
ルイ(ブラピ)役に「んナミすゎ~~~~ん!!」って感じの平田広明。
そう考えると結構面白いんで、レンタルの際はぜひDVDを借りて、字幕と吹き替えと、2回楽しんでみて下さい。


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ponchan

リネンさん、こんにちは♪お邪魔します。
先日はコメントありがとうございました。
楽しいブログですね。
笑いながら読ませていただきました♪
うちにも5年前くらいに買ったビデオがあるのですが、吹き替えがそうだとは知りませんでした。
副音声で聞けるかな~。
by ponchan (2006-01-31 09:37) 

リネン

まぁ! わざわざありがとうございます。
そういえばかつてのビデオ時代には、吹き替えか字幕かの選択を迫られたものでしたね。
ブラピの声も聞きたいし、好きな声優さんの演技も聞きたいしでもぅ...(笑)
比べてDVDは特典も多いですし、いい時代になったものですワ。
by リネン (2006-02-03 02:06) 

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