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『シャンブロウ』のスミス [本のイケメン もしくはイケメンの本]

シャンブロウのスミスがカッコいい!
シャンブロウのスミスがカッコいい!

みなさん!
シャンブロウのスミスが、
カッコいいんですよ!


いや、「カッコいい」は違うかな。
主人公なのに活躍の余地を奪われて、
どちらかと言えばダメでした。

ポルノグラフィティの『渦』をBGMにかけながら読むと、
雰囲気が出るといえば分かりやすいでしょうか。
却って分かりづらいでしょうか。
「エロスそしてタナトス」みたいな話の、短編SFです。

ちなみにリネンが読んだのは、
早川書房の『火星ノンストップ』という短編SF集で、
各話に編者の解説がついているのですが、
『シャンブロウ』だけ、ハイテンションっぷりが異常です。


さてこの物語、舞台こそ火星ですが、
主人公スミスは、昔の西部劇に出てくるようなキャラクターです。
ハードボイルドで、ワイルドで、アウトローなのです。
そんなスミスが、シャンブロウに絡めとられてゆく様を鑑賞するのが、
この小説の趣旨なワケであります。


これが、ドリアン・グレイのようなキャラクターだったら、
ここまで読者をハラハラさせなかったかも知れません。
もともと背徳の貴公子だった男が堕してゆくのを見るのは、
滝が流れ落ちるのを眺めるのに似て、
「おーおー、よく落ちとるなぁ」という感じではあっても、
固唾を飲むような緊迫感はありません。

またこれが、
ギリシャ神話とか、ヨーロッパの小説とかに出てくるみたいな、
けがれなき&やんごとなき貴族の美少年だったとしても、
ハラハラの種類がぜんぜん違っただろうと思います。
繊細で美しい霜柱をザックザック踏んで歩くような快感はあっても、
息詰まる…って感じじゃありません。


実写化するなら、ダニエル・クレイグとかどうかなー。

あ、表題作の主人公もなかなかいいキャラですよ。
じゃあこっちはブルース・ウィリスで。
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