少年誌風 三ツ星シェフ

ＮＨＫ『プロフェッショナル　仕事の流儀』という番組で、フレンチシェフの岸田周三という方を拝見しました。
ひと目見て、「あっ、なんてカッコイイ！」と、直感的に思いました。
でも別に、山本耕史に似ていたとか妻夫木聡に似ていたとかオーランド・ブルームに似ていたとか、そういうワケではないのです。
ちょっとげっ歯類系の、人に好かれる風貌ではありますが、ハンサムとか美男子とかいう感じじゃなかった。
また「料理の上手な男の人って、ステキ！」とかいうレベルの話でも、ないような気がしました。
番組を見終わって分かったことですが、リネンの直感が感知した彼のカッコよさとは、
「少年っぽさ」ならぬ「少年マンガっぽさ」だったようなのです。

少年マンガっぽさ　その１：若い！
ミシュランガイドの三ツ星シェフで、最年少の３３歳！
だけどハッキリ言って童顔なので、実際にはもっともっと若く見えます。
イメージではありますが「三ツ星シェフ」と言ったら、経験と技術を兼ね備えた、威厳のある、いかついヒゲ面のおじさま方・・・って感じですよね？
そんな世界に、場違いなほど若い、気鋭の、しかも日本人のシェフ！
完全に、マガジンかサンデーの主人公ですよ。

少年マンガっぽさ　その２：荒修行！
２０代前半の頃、本場パリで修行しようにもツテがなかった岸田青年は、
その夜のホテルも決めてない状態で単身フランスに渡り、飛び込み＆直談判で見習い先を探したそうな。
一泊２千円の安宿、食パンと水で食いつなぐ日々・・・
ようやく見つけた勤め先でメキメキ頭角を現し、複数の店を渡り歩いた末に、人生を変える師匠と巡り会う。
マンガにしては陳腐なほど、マンガっぽいです。

少年マンガっぽさ　その３：攻めの姿勢！
「ここが最前線」「昨日より今日、今日より明日」というフレーズに、端的に現れています。
フレンチの伝統を軽んじているワケではもちろんナイのでしょうが、
１００年２００年前のやり方が最高だといつまでも言ってるのはおかしな話だ、
今だったらもっと美味しくできるんだ、
という岸田シェフの断言は、とっても痛快です。

少年マンガっぽさ　その４：筋トレ！
一日１６時間も厨房に立ち続けるには、基礎体力と頑健な足腰が肝心。
毎朝３０分の筋トレを行う岸田シェフは、マッチョすぎずヒョロすぎない、健康的に平均的な体格をしています。

少年マンガっぽさ　その５：しぐさ！
刃物を２本、シャッシャッとすり合わせるような行動、
手をあごにあてて考え込む表情、
巨大な骨付き肉をさばく手つき、
もちろんテレビですから、「撮り方」というのも多分にあるとは思いますが（笑）
自分でモニタを確認してるんじゃないかってくらい、画になるんですねぇ。

少年マンガっぽさ　その６：セリフ！
「さぁ、肉焼こうか！」
「おれに任せろ！」
「やってやるぜ」
「・・・おいしくなくなっちゃった（苦笑）」
などなど、「発言」というよりまさに「セリフ」と表記したいような、ちょっと茶目っ気のある言い回しが満載です。

「マンガっぽい」というのは、彼の若さの表れでもあり、
同年代であるリネンにとって親しみやすい、ということでもあると思います。
こんな、マンガの主人公みたいな男の子（敢えて「男の子」と言っちゃいますが）が実在するんだ、
実在していて、しかもホントウに成功しているんだ、ホントウに三ツ星もらってるんだ、
そう考えると、自分の暮らしているこの世界は、もっと面白い世界なのかも知れないと思えてきます。
「現実はマンガとは違うのよ」なんてつまらないこと、言っちゃダメだなって気になります。
だって少なくとも、マンガみたいな快男子が、実在してるんですから！

『プロフェッショナル　仕事の流儀』岸田シェフの回は、
２月１０日の深夜と１２日の夕方に、ＮＨＫ総合で再放送するようです。

コメント 2

いや～仕事の流儀の本編以前見て、今日は特集でまた見ましたが、彼をイケメン！という観点でご覧になっていた方が他にもおられたのですね～。
ワタクシ、もう、まさにストライクゾーンで。

母にどこが～って言われましたがこのブログの分析でひとり”ウンウン！”とうなづきましたです。
by くろちゃん (2008-09-24 00:01) 

あらっ、コメントありがとうございます！
不精ブログなもので、お礼がちょっと遅れてしまいましたm( _ _ ;)m

岸田シェフ、な～んかかっこいいですよね～？！
カッコよさのうちにも、ちょっとかわいさみたいなものもあって( ^ ^ )
でもぜったい、他にも彼をイケメンと思ってる人は、いっぱいいますって！
ＮＨＫに問い合わせが殺到してるかも（笑）
by リネン (2008-10-05 18:28)