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2020年でいちばん面白かった映画 [銀幕(これまた古い)のイケメン]

コロナのために延期になっていたアカデミー賞も、
ついに発表前夜となりました。
なのでこちらも、
2020年I.S.S.Aアカデミー賞を発表したいと思います!!

本当に、エンタメ界にはアゲンストすぎる1年でした。
それでも何とか営業を続ける映画館に応えるべく、
意識して映画館に足を運ばなくてはと思いました。
家庭内感染のリスク皆無な独身で、ぼっち観賞上等な私が、今こそ立ち上がるとき!

それはともかく、
The Oscar goes to...(オスカー関係ないけど)


『AKIRA』!!


...って、
去年の映画じゃねえーーー!!!!

いいんです!
だってリネンは、去年はじめて観たんだもん!
リネンにとっては、去年の映画だもん!

それに、2020年ですもの。
2001年と言えば宇宙の旅、
2015年と言えばバック・トゥ・ザ・フューチャー、
2020年と言えばAKIRAでしょう。


公開当時の『AKIRA』はおそらく、
「アニメなのに子どもに見せたらダメなやつ」として、
名を馳せたようです。
小学校低学年だったリネンの耳には、
「なんかこわいらしい」という噂だけが届いておりました。

思えばその後も本邦では、
劇場版パトレイバー、
エヴァンゲリオン、
まどかマギカ...
「アニメだからと子どもに見せたら、思ってたんと違うやつだった」という、
キュートでプリティでテヘペロなアクシデントが繰り返されて参りました。

そこへ行くと、
「鬼滅は見せても大丈夫かどうか」
という議論がちゃんと事前に巻き起こるあたり、
日本社会もだいぶ学習したんだなという感じでございます。


子どもの見るコンテンツを、大人の都合で制限しまくるのは、
あまりよろしくはないと思います。
とはいえ、リネンは、
『AKIRA』を低学年で観なくて良かったな、とも思います。

その年頃では、金田の不良っぽいカッコ良さを理解することもできず、
それでいて、荒廃した世界、グロテスクな異能者、
なんかこわい!というインパクトだけが、
心に残ったことでしょうね。
損じゃん。

やっぱりティーンエイジャーが適齢かな。
でも今回のリネンみたいに、すっごい遅れて見たら見たで、

静かなのに不穏なこの感じは劇パトに似てる...
行政が何かを隠してる系未来都市のこの感じ、チャゲアスのon your markに似てる...
異能者の面差しがルパンのマモーに似てる...

というように他の作品との類似を楽しめるので、
そこは経験値に楽しませてもらったかなー。
リネンが青春を過ごした90年代って、
世紀末らしく不安で不穏な作風のコンテンツが多かったんだけど、
その潮流は『AKIRA』からすでに始まってたのね。

何より、
実際の2020年がどんな年だったのかを知った状態で観る、
という経験は得難いものでありました。


それにしても、金田はカッコいいですね。
当時、校内暴力問題はだいぶ落ち着いた頃で、
盗んだバイクで走り出したり夜の校舎で窓ガラス割ったりする学生は完全に下火だったと思うんだけど、
そんな世代のリネンでも、
金田のカッコよさは認めざるを得ない。
「金田のバイク」がいまだに、男子永遠の憧れ的に語られるのも納得です。

そして、思った。
閉塞の世界に登場するヒーローは、
アウトサイダーに限る。
金田は、「塔からプリンセスを盗み出す泥棒」系ヒーローの系譜なのね!!
連れ出したかったのはプリンセスではないけど!
やろうとしてることは、そーゆーことよね!

世紀末特有の、不安でディストピアな世界観に、
古式ゆかしき泥棒系ヒーローの組み合わせ。
そら面白いに決まってるわ。


子どもに見せられないアニメなんて!
...という当時の雑音などモノともせず、
20年経っても30年経っても評価され続け、
「子ども」が中年になる頃に、
また映画館でリバイバル上映されるには、
やはり、その値打ちがあるのです。


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